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2010.06.12

バラバラにはならない

今感じた、すべてをあらわす言葉をわたしは知らない  
この瞬間、わたしが立っている空間、わたしを包んでいるもの、わたしが感じていること
言葉は意思の疎通という意味において、人との関係の中でとても便利で有益に働いてくれるけれど、たった今のこの瞬間の、わたしの中の交わる点の色を伝えるには、言葉は突然その効力を失い、ただの羅列した文字になってしまう

ひとつの作品が目の前に現れる  
巨大なもの、つまりこれは人の身長を超えて大きいからそうあらわすだけのことで、その作品自体の大きさは自然な大きさでそこにあるだけだ
なぜ、と思う そして問うてみる だけどその作品を目前にしてこの問いの作業に意味はあるのか、とも思う 
ただ目の前にあらわれただけの作品に前に立つ空間 その時間だけが切り取られ、そして人の中に小さな点を残す その点はじわりじわりと染みのように拡大していき、独自の色をもって繁殖していく
カラクリだ、とさえ思ってしまう  包みこまれているようにも、あざ笑わらわれているようにも、感じる

Dsc059251 Masahide Otani
Je-fait

パレ・ド・トーキョーと、隣のパリ市立近代美術館の、2会場共催による大規模なグループ展「DINASTY」に、友人のMが選ばれ作品を出品している
そして昨日、オープニングのお祝いに仲間とかけつけた
Dsc059191

彼は「反復」という言葉を用いて、静かに語る 
繰り返し同じ何か、表現されるモノ だけどこの モノ にもしたとえば「事実」という言葉を用いるとすると、事実ってつまらない、と思ってしまう  だからといってそれは「真実」でもなく、ただそこにあらわれているもの
光、とか、色、とか、間、とかそういうものすべて 
それは事実だけど、事実だけでは足りない それは、もっと雄弁で、もっと、事実の先に起こりうる、もしくは起きてしまった、
何かアクシデントみたいなこと だと思う
白い壁と、作品のグレーと、美術館のグレーの底に反射する黒に似た作品の影
反復して壊れたもの(壊すもの)を再構築して繋いであわられる何か


Imgp40361
Imgp40371 Mahide Otani
Volets clos - série Aporétographie


そして夜中12時の美術館の閉館時間を過ぎ締め出されたあとは、パレ・ド・トーキョーと近代美術館の中庭でのDJのパーティタイム
人の多さと熱気でむんむんの暑さにはビールがよく合う
ギラギラに点灯したエッフェル塔がのぞく中庭で、みんなが踊り狂って楽しんでいる

Dsc05923

全然関係ないけど、行きのメトロで偶然見た反復 双子のおばさん
髪型もよく見るとイヤリングも同じ なぜに?
Dsc059181

そして帰り、みんなでビストロに行き、取りとめのない話をしながら夜中1時の夕食を食べているときに ふと思う 
反復して壊れたもの(壊すもの)を再構築して繋ぐ
もしこの作業をすること、それ自体がアートになるのなら、恋愛もアートになりえるのか?と  そして思う ほら、こんな風にいったん「恋」とか「愛」という言葉を出すと、なぜかとても、とても俗された陳腐なものをあらわしたようになる  それ自体は本当は陳腐なものなんかではないのに

頭の中に繰り返し注いだ冷えたワインの響きだけが残る

Dsc059211

DYNASTY
http://www.palaisdetokyo.com/fo3/low/programme/index.php?page=apres.inc.php
2010年6月11日〜9月5日
12:00〜0:00(月曜休館)
Palais de Tokyo
13 Avenue du Président Wilson, 75116 Paris
http://www.palaisdetokyo.comPalais de Tokyo



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